・藤本製作所 "Semi Prince" 01
Shutter: Prontor II ( T, B, 1,1/2,1/5,1/10,1/25,1/50,1/100,1/175 )
Lens: Schneider Jsco ( f=7.5cm 1:4.5 )
国産の藤本製作所製セミ判スプリングカメラのセミプリンスです。
この機体は背面赤窓が2個でカバーが無く、シャッターもボディレリーズでは有りません。
「写真サロン」昭和十一年七月号の広告から。
「イスコ」レンズに「プロンターII」付が新製品で七十五円とあります。
セミプリンスは国産とは言え、最初は輸入品のレンズとシャッターを使用しており
ボディだけ国内で作って組み立てた「国産」でした。
元々この機体には国産のノイマン&ハイレマン製「ラジオナー」レンズと
「パーフェクタ」シャッターが付いていました。
しかし、流石国産シャッターだけあってどうにもまともに動いてくれず
仕方無く別のセミプリンスから「イスコ」レンズと「プロンターII」シャッターを移植しました。
元々はこんな感じでした。
穴の開いていた蛇腹は内側から製本テープを張って補修し、実写してピント調整しました。
三枚玉とは言えドイツ製レンズなので写りはしっかりしていましたが
ボディ側タスキ部分とかガタガタだったりするのが当時の「国産」の悲しい所です。