・ファーストカメラワークス(栗林写真機)
"First Six"01

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Shutter: Neumann&Heilemann RULEX B ( T, B, 1/5,1/10,1/25,1/50,1/100,1/200 )

Lens: Neumann&Heilemann Radionar ( f=7.5cm 1:4.5 )

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ファーストカメラワークス(のち栗林写真機)の国産写真機、ファーストシックスです。
このモデルもご他聞に漏れず、ドイツ・ウェルタ社のペルレ(66判)のコピーです。
但し、手持ちの資料を探した限りだとズバリそのもののモデルが判りません。
ルレックスBシャッターに国産ラジオナー付で「特許捲取」ノブのモデルは
セミ判なら昭和十二年の「セミファーストA型」となるのですが・・・。
若しかすると「ファーストシックスジュニア」と云う奴かも知れませんが確証が有りません。
シャッターがボディレリーズになる前で、且つボディ両端が角型では無く丸型なので
年代的には多分昭和十〜十二年頃の物だと思います。


外装は本来モデル名ロゴの入ったシボ革貼りの筈なのですが
入手した段階で裏蓋以外の部分は殆ど剥げ落ちて居ました。
仕方が無いので、手元に有った雑誌附録の薄ッペラい本革ポーチを解して
その革をカットし両面テープで貼り直しました。
この点だけはオリジナルよりも高級になってしまった様な気が。(;´Д`)
附録に付いて来る様な薄い革だったのが却って良かった様です。


レンズの「ラジオナー」は、本来ドイツのシュナイダー社製の筈ですが
どうも戦前は国内のノイマン&ハイレマンでも作っていた様です。
幾ら極東の島国とは云え、まさか此処まであからさまなコピーは考え難いので
多分磨き皿とか硝材を輸入したライセンス生産品だと思います。
当時の本でも北野邦雄さんが「ラジオナーには舶来と国産が有る」と書いていました。
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「カメラの話」(昭和十六年・光画荘)261ページより。


このファーストシックスですが、フィルムの巻上げは赤窓式ではありません。
最初の1枚だけは裏蓋の赤窓で確認しなければなりませんが
それ以降は、当時の広告で云う「特許捲取」を見ながら行います。
と云っても大した物では無く、巻上げ量に応じた間隔で番号が打って有るだけです。

赤窓に「1」を出した後、巻上げノブの番号部分を回して爪穴に「1」を合わせ
後は撮影の度に1回転とちょっと回して次ぎの番号を爪穴に合わせて行くだけです。
最初の試写で番号通りに巻き上げたら各コマが5mm位重なってしまいました。
当時に比べて最近のフィルムが薄くなっているからでしょう。
二回目の試写では番号通りに巻き上げた後、更に番号の幅分だけ
余計に巻き上げる様にした所、何とかモノになりました。

追記:こちらで専用スプールを作ってテストした結果、コマ間隔を揃える事が出来ました。

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