・富士光学工業 "Semi Lyra" II型 01

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Shutter: Fujiko B ( T, B, 1/5,1/10,1/25,1/50,1/100,1/250 )

Lens: Fujiko-Anastigmat Terionar ( f=75mm 1:4.5 )

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富士光学工業から発売された国産セミ判スプリングカメラ、セミライラII型です。
同じ発売元のセミライラIの改良型でボディレリーズ化されています。
シャッターそのものもコンパーのコピーであるフジコーシャッターになっていますが
この機体に付いているのはスローシャッターが1/5秒までのB型です。
昭和十二年末の発売で、F4.5レンズ付だと六十円だった様です。


最初のセミライラ発売から1年位しか経っておりませんが
流石に背面の赤窓にはカバーが付く様になっています。
このモデルは手提げ用のベルトが付いたままで未だ廃止されていません。
折角ボディレリーズ機構になっているにも拘らずシャッター部にレバーが追加されているのは
慣れた位置でシャッターを操作したいと云うユーザーでも居たのでしょうか?
案外リンク機構がスムーズでなく、こちらの方が確実だったのかもしれません(;´Д`)
同じセミライラII型でも、後期型はボディレリーズ専用になっています。


シャッターはコンパーのコピーと書きましたが、此れが実に頼りない物でして。
本家コンパーがゾーリンゲンのナイフなら、此方は夜店のままごと用ブリキ包丁です・・・。
何と申しますか、当時の日本人は簡単でも「ちゃんと動く」機構ではなく
取り敢えずドイツ製と見た目「同じカタチ」をした機構を作りたかったんでしょうねぇ。
中身の部品は、加工精度も素材の質も足元にも及ばず
もうエエ加減にせぇよ?と云いたくなる程、まともに動かすのに苦労します。


蛇腹は何時もの様に裏から製本テープを張って補修しました。
この機体の描写は・・・まあ、戦前の国産機だしねぇーと云った感じです。
画像の四隅が流れてボケボケなのは、この機体の所為なのか
それともボディが歪んでしまったのかイマイチ判りかねます。
当時のキカイですから、単なる当たり外れの方かもしれません。

 

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