・Balda "Baldax" 04

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Shutter: Compur-Rapid ( T, B, 1,1/2,1/5,1/10,1/25,1/50,1/100,1/200,1/400 )

Lens: Carl Zeiss Jena Tessar ( f=7.5cm 1:4.5 )

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1930年代中頃のドイツ・バルダ社製セミ判スプリングカメラ、バルダックスです。
ボディ両端縁は絞り込み処理、背面赤窓カバーは左右独立の内装式で
フィルム巻上げは69判用の数字を左右赤窓で交互に読み取ります。


装備シャッターは0番サイズのコンパーラピッドで、F4.5のテッサーが付いています。
レンズは明るさこそF4.5とやや控えめですが銘玉テッサーですし
シャッターも当時最高級のコンパーラピッドですから結構な値段だったろうと思います。
新品の価格は判りませんでしたが、昭和十一年の写真雑誌に載っていた中古屋の価格表だと
「Sバルダツクステツサー四・五Rオートコンパ」で百四十九円でした。
時期的にこの頃の製品だと思われます。


この機体のファインダーはパララックス補正機構付きの筒型です。
別段難しい仕掛けが仕込まれている訳では無く
単に距離目盛板にネジが付いていて、回すとファインダーの傾きが変化するだけです。

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距離目盛板を無限遠の位置にすると、ファインダーは水平になり・・・

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近距離側だとファインダー後部が押し上げられ前傾姿勢になります。

所でこの距離目盛板、数値はフィート単位で良いのでしょうかね?
最短位置の数字は「1・1/2」(約45cm)となっているのですが
レンズの方は精々4〜5フィート(1.2〜1.5m)位までしか寄れませんから
幾ら何でもちょっとオーバーな気がします。
仮にメートル単位とすると、パララックスの影響が大きい最短側で一杯に寄れない訳で
ソレはソレで問題が有りそうです。

尤も、一番問題なのは位置の設定を時々忘れる事で
それをやっちゃうと構図が思いっきりズレてしまいます。(^-^;;
面倒な時は無限遠に固定したまま、目測で補正した方が早いかもしれません。


急な撮影で赤窓を見る余裕も無い時に使う、簡易巻上げの仕掛け。
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巻上げノブ裏側のピンと、本体側のストッパー。
ストッパー手前側にピンを当ててから反対側に当たるまでノブを巻くと
大体一コマ巻上げる事が出来ます。
無論大雑把に一回転分巻いているだけですから
後半になるほどコマ間隔は広がってしまいます。


 

先日シャッターを弄った際のテスト撮影から。

枯れかけから復活したカジュマル
我が家の日除けゴーヤ棚
夕暮れ時

 

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