・理研光学工業株式会社 Olympic Junior
Shutter: nameless ( B, 1/25 )
Lens: Olynar ( f=50mm 1:8 )
国産の理研光学工業株式会社(現リコー)ベスト半裁判カメラ、オリンピックジュニアです。
リコーのホームページによれば、このカメラ発売時は未だ理研感光紙株式会社名義となっています。
ベークライト製入門用カメラで、シャッター速度はBと1/25秒の2種類のみ。
フィルム送りは裏蓋の赤窓式でカバーは付いていません。
沈胴とピント合わせはベークライト製ヘリコイドを回して行いますが
距離目盛は幅が15mmも有りません。
レンズはシャッターと絞りを挟んで凸面を夫々外側に向けたメニスカス2枚です。
単玉と比べればRRのf8の方が多少高級と云えましょう。
各レンズ単体が余りに薄かったので張り合わせの色消しでは無い様な気がします。
こんなカメラでもレリーズケーブルは取り付け可能になっています。
オリンピックシリーズの最廉価品だけあって色々な所がコストダウンされており
例えばスプール受けは、通常であればバネ仕掛けの所をネジで締める様になっています。
裏蓋側はフィルム圧板ではなく突起のモールドで済まされています。
単玉ではなく一応RRレンズを使用している為か
ボディ後端をカーブさせての像面湾曲補正はされていません。
ベークライトボディだけあって、錆とか腐食は発生しませんが
入手時はやはり一部にひび割れや欠損が有る状態でした。
ひび割れには瞬間接着剤を流し込み、欠けた部分はエポキシパテで補修してあります。
オリンピックシリーズのカメラ型録より。
発行年の記載が有りませんでしたが、B型・C型・スーパーオリンピックが載っており
オリンピックフォアは載っていなかったので昭和十二年頃の物だと思われます。
価格は本体が十円、ケースは二円となっています。
efke製ベスト判フィルムでのテスト撮影。