・富士光学器械製作所 "Semi Lyra I" 01
Shutter: Noblo ( T, B, 1/5,1/10,1/25,1/50,1/100,1/200 )
Lens: Fujiko-Anastigmat Terionar ( f=75mm 1:3.5 )
国産の富士光学器械製作所製セミ判スプリングカメラのセミライラIです。
この機体は背面赤窓が2個でカバーが無く、シャッターもボディレリーズでは無いので
昭和十一年の発売開始頃のモデルだと思います。価格は金五十八円也でした。
「カメラクラブ」昭和十一年十一月号の広告から。
どうでも良いのですが広告に出ている「ゴールダー」レンズ付きの機体って未だ見た事が有りません。
現在のセミライラの評価は「レンズはイマイチ、シャッターもヘボい」「ライカの名前をパクッた」等々
碌なものではありませんが、個人的にはこの機体は割りと気に入っています。
・・・新宿某カメラ店のジャンクコーナーで安く手に入れてしまったばっかりに
私のジャンク弄りを方向付けてしまった機体としてw
それは置いておくとして、I型のエバーセット式ノーブロシャッターは
手振れを起こし易いですが(精度は別として)少なくとも確実に作動だけはしてくれます。
テリオナーレンズも個体差は有るでしょうが国産としては結構まともです。
その姿から判る様に、セミライラはドイツ製セミイコンタのコピー機です。
並べて見るとより一層判りますが良くぞココまでと言う位に似ています。
但しボディの板金プレスのエッジなどはタルくて国産加工技術の水準が窺い知れます。
まあ、それでも写真は撮れる訳で。