・東亜光機
"Silver Gelto"

Silver Gelto_00

Shutter: Gelto-DIII ( T, B, 1/5,1/10,1/25,1/50,1/75,1/100,1/250 )

Lens: Grimmel Anastigmat ( f=50mm 1:4.5 )

Silver Gelto_01 

Silver Gelto_02 

Silver Gelto_03 

東亜光機(高橋光学)の国産ベビー判写真機、シルバーゲルトです。
基本的に黒塗りゲルトDVの外装を鍍金仕上げにしたモデルで
やはり総金属製で重い写真機ですが、周囲の革貼りが無い所為か
本体は約410gと若干ですが軽くなっています。
レンズ部は沈胴式ですがライツのエルマーみたいな固定装置は有りません。
分解してみると判りますが、ヘリコイド側にCリング状のバネが仕込んであり
鏡胴を引き出すと末端の溝に食い込んで固定される様になっています。


この機体はグリンメルアナスチグマット50mmのf4.5レンズ付です。
シルバーゲルトは最初f3.5レンズ付のみ発売された様で
昭和十四年頃までの広告ではf4.5レンズのモデルは載っていません。
「アサヒカメラ」だと昭和十五年に入ってから掲載され始めています。


トップカバーの軍艦部を外した所。
Silver Gelto_04
フィルム装填時、戦後型だと裏蓋全体がパカッと外せますが
戦前型はライカやベス単の様にフィルム圧板の隙間へ差し込む形になります。
製造番号13000番台のこの機体はトップカバー側スプール受けに十字型のバネが有ります。


1m以下の距離目盛部分。
Silver Gelto_05
補助レンズ無しで最短50cmまで寄れるのが特徴のゲルトですが
この機体だと1m以下の距離目盛は夫々0.5(m)、0.75(m)となっています。


Silver Gelto_06
「アサヒカメラ」昭和十五年九月号の広告から。
印刷が潰れていてシルバーゲルトf4.5レンズ付の値段が読めませんが
同誌巻末に掲載された写真機販売店の文字広告によれば
f3.5付が八十八円で、f4.5付は七十九円だった様です。



 

都内へ出かけた時にテスト撮影を兼ねて。(使用フィルムはefke)

音羽の護国寺にて。
フィルムのカーリングで階段や屋根が歪んでいます。
調子が良ければこんな感じ。
夜の秋葉原。手持ち1/5秒・絞り開放

 

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