・千代田光学精工 "Semi Minolta" II型 02
Shutter: Prontor II ( T, B, 1,1/2,1/5,1/10,1/25,1/50,1/100,1/175 )
Lens: Coronar Anastigmat Nippon ( f=75mm 1:3.5 )
千代田光学精工（昭和十二年改称・現コニカミノルタ）から発売された
国産のブローニフィルム使用セミ判カメラ、セミミノルタです。
セミミノルタは国産スプリングカメラの嚆矢であると云われ
最初の製品は昭和八年に発売されました。
その後何度かシャッターやピント調節機構の変更が有り
このモデルは「クラシックカメラ専科No.8」の区分によると
昭和十二年発売のII型その3となります。
レンズはコロナーアナスチグマットニッポンのf3.5が付いており
ピント合わせは前玉回転式となっています。
シャッターはゴーティエのプロンターIIが付いていますので
レリーズの際ショックが少なくとても使い易いです。
更にセルフタイマー内蔵なので、日常の一寸した撮影では
これ以上無い位に実用性が高いと云えましょう。
国産クラウンシャッター付セミミノルタはしばしば目にしますが
プロンターIIシャッター付の物はやや数が少ないのか余り見かけません。
恐らく時期的に、同年施行された輸出入品等臨時措置法の影響で
外国製品の輸入がこれ以降不自由になった為であろうと思われます。
アサヒカメラ昭和十二年十二月号の新製品紹介記事から。
裏蓋の赤窓カバーって「特殊考案」だったのかw
発売当時の定価はサラリーマンの月収相当、金百五円也。
速写ケースは普通型の他に距離計付きでも仕舞える大型のも有った様です。